ぽろんの女 刑事告発
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氷雨の降る日にぽろんの女の店に入りました。
刑事告発
2019/07/14 - Sun - 07:17
 突然の経理主任の逮捕に支店の中は騒然としている。開店したものの捜査官が支店長室に書類や伝票を運び込んでしまっている。引き継ぎに出かけていた支店長が飛んで帰ってきて青い顔で次長の横に座っている。関係者が捜査室になった支店長室に交互に呼ばれる。私も昼から一番長く呼ばれた。

 告発は検査部長名らしい。頭取を通さずどういうルートで告発したのか。質問を受けていて感じたのは頭取の名前は一切出ていない。あくまでも経理主任の単独犯で告発されている。
「とうとう入ったね?」
 ぽろんが国語の先生の新聞を取り上げて見せる。夕刊に女性銀行員7億使い込みと出ている。
「7億も何に使ったのだな。男に貢いだのか?」
 先生がもっともらしい批評をする。新聞にはまだそれは今後の捜査を待つとある。
 この慌ただしい中次長に退職願を出した。検査部長を待っておれない。すでに入社手続きを終えている。出社は本社の営業部と決まった。
「取りあえず本社の営業部に配属が決まった」
「どこにあるの?」
「銀座だ」
「凄いね」
「飲むのは新橋になりそうだよ」
「新橋ってどんな街?」
「大阪で言う京橋みたいなところだ」
 京橋でよく飲んでいる先生が答える。
 検査部長はどんな人脈で今回の刑事告発に至ったのか。前回の臨時取締役会で頭取に押し切られた形だった。それがこんなにも早く反撃している。頭取の派閥の座長の支店長は全く知らされていなかったようだ。でも私の報告がかなり割愛されて使われていることに変わりはない。どうもすっきりとしない。










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『夢追い旅』『空白』とダンポール箱から出してきた小説をアップしてきましたが、今回は初めての短編で書き下ろしました。私の転機の記念碑です。

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